ニック・レーンの著書をもう一冊読んでみた。こちらも面白かった。生命が成し遂げた10の発明を歯切れの良い文章で紹介してくれる希代のサイエンスライターだろう。
10の発明とは、
・生命の誕生
・DNA
・光合成
・複雑な細胞
・有性生殖
・運動
・視覚
・温血性
・意識
・死
ニックのガイドに導かれ、この複雑きわまる生命の世界に入ると、その荘厳さにクラクラする。
DNAの章では、DNAからタンパク質への合成過程が面白かった。DNAの翻訳、転写なんていう機能は高校時代いや大学時代でも、勉強した覚えがなかった。でも、今は、高校一年生が生物基礎で習うレベル。生化学の分野の進展に驚いた。
原核生物におけるDNA活用のシンプルさにくらべ、真核生物の複雑さにもクラクラ。いったい、同じ生命なのか?と、疑うくらい。
地球上の生命の営みは、おそらく、偶然と必然が積み重なり、地球独自の進化をとげた気がする。物理における、最小作用の法則や、対称性のような、数学的美しさはここにはないが、複雑に複雑が積み重なっているこの重層感覚、地球47億年の歴史には恐れ入るばかり。
視覚の獲得の章や、温血性の章も面白かった。
視覚器官の完全性、温血性を獲得するための、代謝系や呼吸器系の進化。誰かの意思なのか、何か自律性がなければ、ここまで複雑な気候はできないのではないだろうか。アミノ酸をならべておけば、生命ができるわけでもないし。
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