欧州複合危機

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この本、論理的にすばらしい文章なので、左脳にストレートに入ってきました。
ひさしぶりにいい文章に出会いました。こういう人もいるんですね。
EUが揺れている。ギリシャ問題、シリア難民、イスラム系テロ、ユーロ金融危機、ウクライナ危機(クリミア併合)そして英国のEU離脱などが、同時的に、多重的、多層的におき、解決の目処がたっていない。
人、モノ、金そして情報が自由に行き交うヨーロッパ。その基盤となる、金融制度としてのユーロ。統治制度としてのシェンゲン協定。瞬時に情報を共有することが可能になったインターネット。そして、その中心に存在するドイツ。ヨーロッパ大陸における、その大きな存在が、周辺の国々が脅威と感じているし、歴史的もさんざんなことをしている。
結局、EUがヨーロッパ合衆国という一つの国家になるためのプロセスの途中なだけなのか?歴史的に、この地域が一つの権力の元に落ち着いたことはないはず。リーメス。古代ローマ帝国時代といえども、ゲルマンの抵抗が激しかったはず。
権力の正当性。けっきょく、人と人を結びつけ、同じ方向に引っ張れるのは、概念的に一つの事を信じられるかどうか。宗教はその点、凄いし、それを発明した人類もすごい。
フランスは、自由、博愛、平等。と、いうけれど、この3つの概念、同時に成立しうるのか?3すくみの構造にあえてして、相対させどちらかの概念が他方を圧倒するのではなく、バランスをとり続けることにこだわったのではないか?
人の世には、絶対的なことはない。
プリンストン高騰研究所のロドリック教授は、グローバリゼーション(economic globalization)と国家主権(national determination)、そして民主主義(democracy)を同時に追求することは許さず、どれか一つを犠牲にするトリレンマを強いると提唱している。ヨーロッパは、人類が人類をこえるための、偉大な実験をし続けているのか?
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