シマウマの縞・蝶の模様(エボデボの世界)

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シマウマの縞・蝶の模様
ショーン・B・キャロル
光文社
著者は、エボデボ界のスーパースターらしい。エボデボ、英語で書くとevo-devo. 進化発生生物学(Evolutionary development biology)の事らしい。異なる生物の発生過程を比較してそれらの系統関係を推測し、発生過程がどのように進化したかを示す生物学の分野。
ホメオティック遺伝子、しらなかった。生物の種の多様性は、遺伝子の違いだけではない。遺伝子ツールキットが,種が分かれる過程で入れ替わり、発生の過程で、どの遺伝子ツールキットをいつ起動するか、そのスイッチ機構の差異の方が種の差異に影響を大きく及ぼしている。おもしろい。この本の中で、もっとも面白かったのは、エビの脚が、鰓脚としてエラの働きをするになり、鰓脚が、トンボの翅に進化していった事を説明している箇所。DNAの変換の様子をたどっていくことで再現説明可能になっていた。腹におちた。
この本の中に、こういう記述があった。
”これで、進化に見られる一つのテーマが浮かび上がってきたと思う。自然界では、無からの創造がなされることはあまりないのだ。それよりも、既存のツールキット遺伝子で既存の器官を変形させている場合のほうが多い。自然は、摂食、遊泳、呼吸、歩行という多機能をこなす水生節足動物の付属肢を特殊化した器官に作り変えることで、まったく新しい生態系への浸出と、まったく新しいデザインの確立を可能にしたのだ。”
ここを読んでいて、友達と食事をしているとき、彼が教えてくれたことを思い出した。彼は、生物は、進化するときに、新たな機構を生み出すのではない、むしろ、今あるものを創意工夫し、違う能力を獲得していく。例えば、鳥の羽。鳥の羽は、あるとき急に背中からニョキニョキあらたな器官ができたわけではない、指の構造が変化し、空を飛ぶの能力を獲得していった。と、説明してくれた。
ITの世界では、AIの勢いが凄い。その中心にいるのがGPU。だが、このGPU、そもそもは、画像処理用の専用プロセッサだった。人工知能AIの分野で見直され、深層ネットワークを活用した学習処理に使われはじめ破竹の更新が始まった。これも当初の使われかたが、違う形で使われる形態に拡大した例だと思う。進化の一形態なのだろう。
Evodevotoolkit

*本書より引用

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